西念武志

TAKESHI SAINEN


A Japanese visual artist. Self-taught in the draping of clothes, he joined the décor department of a Ginza department store as a designer. Rather than become a creator in only one field, he wanted to be able to design in many, so after that he went to study architectural design and Japanese aesthetics in an office that designed traditional Japanese architecture. Upon accumulating 5 years of design experience there, he joined a leading advertising agency and was responsible for the marketing and branding of luxury brands. He then went abroad to study art in the USA, before retuning and mainly focussing on the PR design of luxury goods brands. He was also selected for an art exhibition held at a Tokyo art museum. As the producer of many paintings, he continues to produce work even as he signed a contract to be the creative director and designer for the most prestigious hotel in Japan, the Imperial Hotel, where he is entrusted with everything from architectural design to advertisement design. He was also in charge of negotiations with France and supervision of the photo exhibition of French photographer Robert Doisneau that was held at this hotel. In addition to this, he also manages a publishing company that publishes electronic picture books to help children grow with plenty of sensitivity. Without being particular about the field or medium, he holds an expansive outlook as he continues his pursuit of the arts.



人生には何かの疑問をあまりにも長く抱き続けたために、自分の思考パターンや人格の一部のようになってしまうということがあるのだろう。私は多くの最先端の、またはクラシカルな分野の中にいた。興味がわけばどこにでも出かけた。普通の暮らしをしている人では体験することはないほどの数多くの世界でいつも魅力とは何か?考え、先人に学び、さながら実践もしてきた。そこでふと思う。人間が感じる魅力には、共通したものがあると。そしてそれを見つけたいと。個人的な作品では、いかに工程を減らして、それでも尚、魅力的と思える偶然性を探している。クライアントベースの仕事では、人間の共通する美意識を求めて、主に様式美の中にいた。私の探している魅力とは、想定を越えるもの。それに尽きた。つまり、私の中に既にある神話(こうあるべきだ)を越えるもの、または、長い時間をかけて見聞きしてきた自分の中の膨大な美意識のカタログを、最もたやすく越えた瞬間を探すようなもの。それはとても内面的な作業だった。元来、社交的で、気さくが売りの自分でも、想像の過程に入れば、誰も寄せ付けることはなく、評価もアドバイスも不要だった。ものを知れば知るほど、知りすぎて魅せられるものに出会うことは、少なくなってくるし、ましてや自分でそれを生み出すことは容易ではなくなる。けれども、ときに、そんなものはもう見つかっていると思うし”魅力”というものの住処が、固定観念の先にあるのであれば、これからもそこに私は向かうのでしょう。何をその表現媒体にするかはわからない。そして決める必要もないと考えてきた。そしていろいろな分野で実践してきた。私は人間が、そして私が、まだ見ぬ魅せられるもののルールを探している。この何年かは、そこに”ある”ものを形作ることや、予定調和への関心が薄れ、”音”から見える世界に関心を抱くようになっている。


1997年 現代美術展 第5回アートビジネスオーディション入選。ラフォーレミュージアムにて展示。1998年 半年間ニューヨークに渡る。帰国後、絵を描き始め、1999年から2001年まで、フランスのファッションブランド KOOKAI parisの広告画、及び店内用のキャンバス画を多数制作。同年アトリエを設立し、以降現在まで、海外ラグジュアリーブランドをはじめ、多くの企業の美的監修や協力を行った。2001年には、ニューヨークのファッションブランドの広告画やパルコ、資生堂の商品パッケージにイラストレーションを描いた。2002年フェラガモパルファム社の香水「incanto」のタイアップ広告として、女性ファッション誌に作画。その他、フランスの小説「Stray(迷い猫)」(ヴィッキー・アラン)の装丁画、恵比寿SOS.fpでの作品の展示とライブペインティング、アメリカのジャズミュージシャン タック&パティへの描画など。2009年、東京の空には星がないと感じ、星を身近に感じたいと、星の絵を描くようになる。2010年 iPadの登場を機に、これまでになかった音楽と絵本を融合させるというテーマをもって、絵本アプリ「音楽絵本・銀河鉄道の夜」を企画製作。1年かけて44点の星の絵の作画を行った。2011年の発売と同時に、アップル社推薦の電子教科書に選定、Yahooクリエイティブアワードに選出、女子のためのアプリ大賞受賞、英語版が世界の名アプリ5選に選ばれるなど話題となった。2013年には帝国ホテルからの依頼で、クリエイティブ顧問契約を結ぶ。「美」を用いて、帝国ホテルプラザのイノベーションを一任される。また、フランスの写真家「ロベール・ドアノー写真展」を企画。仏・ドアノー財団との交渉を行い、帝国ホテルを美術館としてはじめて使用する展覧会を開催。帝国ホテルにとってのあたらしい風となった。同時開催として、自身の銅版画作品の展示も行った。2014年から帝国ホテルプラザの外装設計、内装デザイン、家具のデザインも行った。美しさと冒険、それ以外を削ぎ落とし、あとに残る色気というものに関心を持っている。


Mail : 123(at)sainen.com
Atelier : Tokyo Kagura-zaka

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